2016年12月17日
「共同経済活動における特別な制度」協議という、事実上の領土交渉スタート。 事実上の領土交渉
安倍政権は領土交渉を解決して平和条約を結ぶという言質を取りたかったが、それは難しかったようだ。しかし、言質というアドバンテージは取れなかったが、とりあえず「試合始め」の号令はかかったわけだ。外交のルールで、山口というより「東京」の首相官邸への招待と、「モスクワ」のクレムリンへの招待はセットなので、東京でスタートし、モスクワでゴールする形になるのは自然だ。ただ、言質が取れなかったが為、日露交渉の期限が公表されず、漂流リスクが高まったのは確かだ。来年の後半になってから、プーチン氏が領土問題のようなセンシティブな話を扱うとは思えない。安倍政権もあまりも長い時間交渉が実を結ばなければ、外交能力を問われるので、鮮度は来年前半だとは思う。ロシアはトランプ政権になれば、ロシア有利になると考えているが、CIAや共和党主流派も反ロシア派が強い。双方、妨害の入らない早いうちの決着に向けて動き出すだろう。
2016年10月10日
日露関係進展こそ、最も強力な中国包囲網である。
北方領土問題に何らかの進展があるとの見方が広がっている。個人的には、色丹島と歯舞群島の返還は確実だろうと思う。なぜ、そう思うのかはクリミア紛争が起こる前から書いているので、そちらを参考にしてもらいたいが、クリミア紛争前は8割方返還に動くと考えていたが、クリミア紛争後、ロシアが追い詰められ、そして、日本も中国に打つ手が無いという流れになった為、妥結への動きが両サイドで強まっているので、ほぼ確実だろう。当ブログでは日露平和条約が結ばれる前提でいろいろなシミュレーションをしていこうと思う。ちなみに、現在の日本は中国に対して打つ手なしだが、中国も年末にかけて厳しい状況に追い込まれるだろう。特に決定的だと思うのが、鉄鋼産業の合理化だ。数ある産業の中でも、製鉄と炭鉱の労働争議が激烈なので、特に中国南部、上海、深センあたりがすんなり合理化できるなんてあり得ないと思う。労働争議系の治安問題が年末にかけて、中国のクリティカルな話になる。マスコミの報道を見ていても、労働争議に対して楽観的すぎる。もちろん、最も楽観的すぎるのは、習政権だと思う。 江沢民や胡錦濤と比べるとレベルが低すぎるので、体制維持は厳しいだろう。軍人のデモまで北京で起こるなんて、タガが外れていると言わざるを得ない。そんな状況で、日露平和条約が結ばれる事になれば、中国に対する大きなプレッシャーになる。後述するが、南シナ海の制海権を中国がもぎ取ろうとするのなら、日本は北極海航路とシベリア鉄道にシフトできるぞという圧力を加える事ができる。今の段階で南シナ海シーレーンを抑えられると、東シナ海・沖縄に波及し日本にとって不利だが、代替の物流レーンとエネルギー供給ルートを持つことができれば、中国に対して強い姿勢で臨める。
さて、日露関係、特に、第二次世界大戦「後」の千島列島・樺太への武力侵攻は、日本人のロシア観を決定付けた。最近、鈴木宗男さんがテレビに登場し、日露関係進展・北方領土問題解決に強い期待感を表明し、実際、宗男さん自身も尽力しているようだ。安倍内閣が新設した「ロシア経済分野協力担当大臣」を安倍首相の懐刀である世耕経産大臣が兼務する事になったが、この「ロシア」という国名の入る異例の大臣ポストのアイデアは宗男さんが提案したものらしい。個人的には、宗男さんが描いている道筋を支持したいと思うし、この件に関しては応援したいと思うが、歴史経緯を考えると、宗男さんの連呼する「自由と民主のロシア」というのは白々しく感じる。北方領土問題を解決したいという熱意はわかるが、熱意の空回りは良くない。鈴木宗男さんをロシアのスパイという人がいる。ちなみに、二階幹事長は中国のスパイという人もいる。実際、アメリカは宗男さんを、ロシアの情報機関ともパイプを持つ協力者と見なしているという話もある。しかし、安倍首相はそれを理解した上で、二人を重用している。この手の外交の世界は単純ではない。スパイ=売国奴というわけではなく、二重スパイとなって、結局、母国日本に有利な形に持っていくケースもある。今、安倍官邸は中国とのパイプが欲しいので、スパイと目されるぐらい中国との人脈を持つ二階氏は、替えの効かない切り札でもある。はっきり言って、二階氏は中国寄り過ぎる危険人物だと個人的には思うが、偶発的な軍事衝突を防ぐ為の情報の繋ぎ役としては国益に利する。宗男さんも同様だ。「宗男さんがアメリカからスパイと目されているほどロシアに信頼されている事」を信頼して、安倍首相は宗男さんを重用しているわけだ。アメリカを意識しすぎる日本の外務省の牽制として、鈴木宗男氏を利用しているのだ。安倍内閣が宗男さんを重用した時点で、二島先行返還での日露平和条約締結の結論を受け入れる意向だったのだろう。また、小泉元首相の軍師で、現在、内閣参与の飯島勲氏もロシア関係で積極的に動いている。小泉純一郎と袂を分かって(というか、小泉さんが国会に興味を無くしてしまった)、安倍首相に迎えられた飯島勲氏は「北朝鮮との国交回復」と「北方領土問題解決」という二大外交案件の首相名代として、隠密行動をしていたが、北朝鮮との交渉が漂流し、狙いを対ロシア一本に絞った。しかし、最近、この宗男・勲コンビが仲良くテレビに出演していたが、抵抗勢力とされた宗男さんが小菅に収監される流れになったのにも、少なからず小泉純一郎の軍師・飯島勲氏が絡んでいるのだろうに、ケロっとした顔で一緒にテレビに出て、和気あいあいとやっているのだから、政治家は凄いなと思う。いや、鈴木宗男が凄いのか?
さて、その飯島勲氏はシベリア鉄道北海道延伸をライフワークにしているのだと言う。ソ連時代は欧州向けのシベリア鉄道コンテナ輸送を日本が独占していたというが、ソ連崩壊の余波で日本企業が船便に相次いで切り替えたという経緯がある。昔から、シベリア鉄道を利用していた自動車産業などは今でも、ワンポイント的にシベリア鉄道のコンテナを利用しているようだが、多くの日本企業はシベリア鉄道を敬遠したままだ。北海道まで延伸し、自動車産業の集積もあり、土地もある苫小牧に拠点を設けると、北極海航路との二刀流も可能になる為、シベリア鉄道は活性化するだろう。(まず、宗谷海峡大橋、及び、トンネルを作り、サハリンの鉄道とシベリア鉄道を結びつける必要があるが。)さて、二階幹事長の肝いりである先月の財界人の大訪中団であるが、中国進出の為の前提として、「中国の撤退手続を迅速にしてほしい」との提案を行い、中国政府に動揺が広がっている。日本の財界としては、常識的な範囲で撤退しやすい法制度がなければ、そもそも進出したいという気も起こらないわけだが、経済失速で疑心暗鬼になっている中国では、「撤退の迅速化」がクローズアップされる結果となった。今、東南アジアからアフリカ・中南米にかけての一帯16カ国に「ポスト中国」(PC16)を形成できないか、世界中で模索が始まっている。単体では中国には勝てないが、比較的政情が安定し、成長力のある16カ国で中国の代用ができないかという発想だ。ところが、日本は中国失速というタイミングで、PC16には含まれていない極東ロシアというカードが浮上した。サハリンや北方領土の所得水準は月収で10万前後と、中国沿海部・都市部と大差が無いが、労働力不足の日本で近接する労働市場が形成されるのは大きい。サハリンや北方領土では60万人の人口に過ぎないが、極東ロシア全体では600万人以上で北海道を一回り大きくしたような感じだ。しかも、沿海州はシベリア鉄道でモスクワやヨーロッパに繋がる。
サハリンからシベリア鉄道が繋がれば、職が少なく比較的労働力を確保しやすい札幌を中心とする北海道→北海道と近く日本の内国物流網とリンクしやすいサハリン→500万人以上の人口を抱え、シベリア鉄道で既に欧州と繋がるハバロフスク・ウラジオストックを中心とする沿海州一帯→モスクワ・欧州と産業のチェーンを形成する事ができる。北方領土の帰属がどのように決着するか現在は不明であるが、暫定的な施政権がロシアのままで、日本企業が北方領土で経済活動をできるのは、むしろ好都合と考えると企業もあるだろう。個人的には嫌いな考えだが、「内国植民地」という発想だ。少し不謹慎とも思われる発想が続くが、これは頭の体操だ。少しぐらいエグいシミュレーションをして置いた方が、想像もしない現実をつき突きつけられた時に対処できる。内国植民地には元ネタがある。それは朝鮮半島の統一問題で、主に韓国財界が考えていたと言われ、政界では金大中等の進歩系勢力もこの発想だと言う。韓国が一方的に北朝鮮を武力統一するのではなく、中国の協力を得て、北朝鮮と韓国は連邦を形成する。いきなり南北統一をすると「国内難民」が北朝鮮から流れ込み、政情が不安定になる。なので、連邦制の大枠の下で、南北の国家体制を維持し、韓国企業が北朝鮮に進出する事で、北の安い労働力を最大限活用する。北の所得水準が、韓国に近づいてきたのを見計らって、真の統一国家体制に移行するというものだ。日本の企業も、少なくとも日本人の所得水準の半分である北方領土の労働力に注目せざるを得ない。日本領、もしくは日本と接する地域で安い労働力を使えるし、平和条約を結んだ後は、ロシアの地方の小役人が日本企業に意地悪はできなくなる。90年代2000年代にかけて、日露関係が揺籃期になった時に、愛国者風情の小役人の所為なのか、単純に怠惰で腐敗しているのかわからないが、ロシア極東に進出した日本企業は嫌気がさして撤退してしまった。当時、外資優遇政策を取っていた中国の方がはるかに魅力的だったわけだ。安倍政権は色丹・歯舞は完全返還、国後・択捉は継続協議ではあるが、事実上の「経済内国植民地」として、共同統治できないか模索しているという。方向性さえ定まれば、北方領土やロシアは日本の競争力強化の切り札になる。
自動車や精密機械産業を例に取れば、 内国北海道・北方領土や準日本経済圏・サハリンで部品等を製造し、ハバロフスク周辺で組み立て、モスクワ・欧州にシベリア鉄道で送れるし、シベリア鉄道が北海道にまで伸びれば、この流れが一体化する。ただ、莫大なコストがかかるし、それより先にコストパフォーマンスの高い日露経済協力の投資先があるので、後回しかなとは思う。ただ、サハリンと北海道を結ぶ、宗谷海峡トンネル、または、宗谷海峡大橋が安全保障上問題があるという意見はむしろ逆だと思う。宗谷海峡の日本領海に不沈空母・要塞を作る事になる。トンネルより橋の方がコストで有利なので、サハリンから日本の領海あたりまでは宗谷海峡大橋で良いと思うが、稚内北側の海域は水深があり、タンカーや大型船の通り道になるので、橋は作りたくないのでトンネルとする。ロシアのタンカーも水深の浅いサハリン側の海域を通れず、わざわざ大回りをして稚内付近の海域から宗谷海峡を通過している。ここに宗谷海峡大橋から宗谷海峡トンネルへ繋げる為の人口島を作ってしまうと、大半の船・潜水艦も、宗谷岬と日本領の人口島の間を通過しなければならなくなる。つまり、津軽海峡だけでなく、宗谷海峡の航行も日本が握る事になる。中国は激怒するだろうが、ロシアと共同でやるなら文句の言いようも無い。日本の領海に作れば、自衛隊なのか、海保なのか、道警管轄なのかわからないが、国境警備の人員を人口島に配置しなければならない。ロシア軍がトンネル伝いに攻めてくるとういう人もいるが、いつの時代の話だと言いたくなる。人口500万人の北海道を侵略する為に、人口60万人のサハリン経由で、どうやってバレずに軍隊を動員する事ができるのだろう。衛星画像で一発でわかるだろうし、奇襲など不可能だ。ましてや、トンネルなど水没させてしまえば使えなくなる。侵攻するなら、昔から言われていたように稚内〜天塩間の抜海海岸あたりから、水陸両用車とかホバークラフトで侵入して、士別とか名寄を抑えて陸上の拠点を作った方が良い。わざわざ、トンネルを通って死体の山を作るバカな軍隊がいるだろうか?どう考えても脅威なのはミサイル、特に核ミサイルだろう。個人的には、札幌の中心地に外国人を多く住まわせるべき(出島化)と考えるのは国防の為だ。要するに、外国人の人質(理想を言えば、より多国籍な方が良い。)を取る事になり、核ミサイル攻撃がしづらくなるからだ。この政策を取っているのはスイスだ。スイスは永世中立国で、国連の施設を積極的に誘致する事によって、世界中の外交官を事実上「人質」に取っている。スイスは外国人に対して閉鎖的でヨーロッパの嫌われ者だが、一方で人質・人の盾の効果で、核抑止ならぬ、「核攻撃に対する抑止力」を確保している。ただ、世の中上手くいかないもので、多国籍の人達が住まう場所はテロリストのターゲットになるので一長一短だ。
いずれにせよ、過去の感情論を抜きにすれば、日露平和条約を結んで領土問題を解決した方が、国防上においても現在の日本のプラスになる。現実世界はユートピアではない。「毒をもって毒を制す」のが基本の外交舞台において、安全保障上の脅威として、中国・北朝鮮とロシアを天秤にかければ、日本にとってどちらが危険かなんて明白だろう。毎日、尖閣に侵入され、北のミサイルに脅かされると感覚が麻痺するのだろうか。TPPを中国包囲網という人がいるが、日露平和条約の方がその何倍も効果的な中国包囲網に思えるのだが。こういう意識を含めて「戦後レジームからの脱却」を実現してもらいたいものだ。
さて、日露関係、特に、第二次世界大戦「後」の千島列島・樺太への武力侵攻は、日本人のロシア観を決定付けた。最近、鈴木宗男さんがテレビに登場し、日露関係進展・北方領土問題解決に強い期待感を表明し、実際、宗男さん自身も尽力しているようだ。安倍内閣が新設した「ロシア経済分野協力担当大臣」を安倍首相の懐刀である世耕経産大臣が兼務する事になったが、この「ロシア」という国名の入る異例の大臣ポストのアイデアは宗男さんが提案したものらしい。個人的には、宗男さんが描いている道筋を支持したいと思うし、この件に関しては応援したいと思うが、歴史経緯を考えると、宗男さんの連呼する「自由と民主のロシア」というのは白々しく感じる。北方領土問題を解決したいという熱意はわかるが、熱意の空回りは良くない。鈴木宗男さんをロシアのスパイという人がいる。ちなみに、二階幹事長は中国のスパイという人もいる。実際、アメリカは宗男さんを、ロシアの情報機関ともパイプを持つ協力者と見なしているという話もある。しかし、安倍首相はそれを理解した上で、二人を重用している。この手の外交の世界は単純ではない。スパイ=売国奴というわけではなく、二重スパイとなって、結局、母国日本に有利な形に持っていくケースもある。今、安倍官邸は中国とのパイプが欲しいので、スパイと目されるぐらい中国との人脈を持つ二階氏は、替えの効かない切り札でもある。はっきり言って、二階氏は中国寄り過ぎる危険人物だと個人的には思うが、偶発的な軍事衝突を防ぐ為の情報の繋ぎ役としては国益に利する。宗男さんも同様だ。「宗男さんがアメリカからスパイと目されているほどロシアに信頼されている事」を信頼して、安倍首相は宗男さんを重用しているわけだ。アメリカを意識しすぎる日本の外務省の牽制として、鈴木宗男氏を利用しているのだ。安倍内閣が宗男さんを重用した時点で、二島先行返還での日露平和条約締結の結論を受け入れる意向だったのだろう。また、小泉元首相の軍師で、現在、内閣参与の飯島勲氏もロシア関係で積極的に動いている。小泉純一郎と袂を分かって(というか、小泉さんが国会に興味を無くしてしまった)、安倍首相に迎えられた飯島勲氏は「北朝鮮との国交回復」と「北方領土問題解決」という二大外交案件の首相名代として、隠密行動をしていたが、北朝鮮との交渉が漂流し、狙いを対ロシア一本に絞った。しかし、最近、この宗男・勲コンビが仲良くテレビに出演していたが、抵抗勢力とされた宗男さんが小菅に収監される流れになったのにも、少なからず小泉純一郎の軍師・飯島勲氏が絡んでいるのだろうに、ケロっとした顔で一緒にテレビに出て、和気あいあいとやっているのだから、政治家は凄いなと思う。いや、鈴木宗男が凄いのか?
さて、その飯島勲氏はシベリア鉄道北海道延伸をライフワークにしているのだと言う。ソ連時代は欧州向けのシベリア鉄道コンテナ輸送を日本が独占していたというが、ソ連崩壊の余波で日本企業が船便に相次いで切り替えたという経緯がある。昔から、シベリア鉄道を利用していた自動車産業などは今でも、ワンポイント的にシベリア鉄道のコンテナを利用しているようだが、多くの日本企業はシベリア鉄道を敬遠したままだ。北海道まで延伸し、自動車産業の集積もあり、土地もある苫小牧に拠点を設けると、北極海航路との二刀流も可能になる為、シベリア鉄道は活性化するだろう。(まず、宗谷海峡大橋、及び、トンネルを作り、サハリンの鉄道とシベリア鉄道を結びつける必要があるが。)さて、二階幹事長の肝いりである先月の財界人の大訪中団であるが、中国進出の為の前提として、「中国の撤退手続を迅速にしてほしい」との提案を行い、中国政府に動揺が広がっている。日本の財界としては、常識的な範囲で撤退しやすい法制度がなければ、そもそも進出したいという気も起こらないわけだが、経済失速で疑心暗鬼になっている中国では、「撤退の迅速化」がクローズアップされる結果となった。今、東南アジアからアフリカ・中南米にかけての一帯16カ国に「ポスト中国」(PC16)を形成できないか、世界中で模索が始まっている。単体では中国には勝てないが、比較的政情が安定し、成長力のある16カ国で中国の代用ができないかという発想だ。ところが、日本は中国失速というタイミングで、PC16には含まれていない極東ロシアというカードが浮上した。サハリンや北方領土の所得水準は月収で10万前後と、中国沿海部・都市部と大差が無いが、労働力不足の日本で近接する労働市場が形成されるのは大きい。サハリンや北方領土では60万人の人口に過ぎないが、極東ロシア全体では600万人以上で北海道を一回り大きくしたような感じだ。しかも、沿海州はシベリア鉄道でモスクワやヨーロッパに繋がる。
サハリンからシベリア鉄道が繋がれば、職が少なく比較的労働力を確保しやすい札幌を中心とする北海道→北海道と近く日本の内国物流網とリンクしやすいサハリン→500万人以上の人口を抱え、シベリア鉄道で既に欧州と繋がるハバロフスク・ウラジオストックを中心とする沿海州一帯→モスクワ・欧州と産業のチェーンを形成する事ができる。北方領土の帰属がどのように決着するか現在は不明であるが、暫定的な施政権がロシアのままで、日本企業が北方領土で経済活動をできるのは、むしろ好都合と考えると企業もあるだろう。個人的には嫌いな考えだが、「内国植民地」という発想だ。少し不謹慎とも思われる発想が続くが、これは頭の体操だ。少しぐらいエグいシミュレーションをして置いた方が、想像もしない現実をつき突きつけられた時に対処できる。内国植民地には元ネタがある。それは朝鮮半島の統一問題で、主に韓国財界が考えていたと言われ、政界では金大中等の進歩系勢力もこの発想だと言う。韓国が一方的に北朝鮮を武力統一するのではなく、中国の協力を得て、北朝鮮と韓国は連邦を形成する。いきなり南北統一をすると「国内難民」が北朝鮮から流れ込み、政情が不安定になる。なので、連邦制の大枠の下で、南北の国家体制を維持し、韓国企業が北朝鮮に進出する事で、北の安い労働力を最大限活用する。北の所得水準が、韓国に近づいてきたのを見計らって、真の統一国家体制に移行するというものだ。日本の企業も、少なくとも日本人の所得水準の半分である北方領土の労働力に注目せざるを得ない。日本領、もしくは日本と接する地域で安い労働力を使えるし、平和条約を結んだ後は、ロシアの地方の小役人が日本企業に意地悪はできなくなる。90年代2000年代にかけて、日露関係が揺籃期になった時に、愛国者風情の小役人の所為なのか、単純に怠惰で腐敗しているのかわからないが、ロシア極東に進出した日本企業は嫌気がさして撤退してしまった。当時、外資優遇政策を取っていた中国の方がはるかに魅力的だったわけだ。安倍政権は色丹・歯舞は完全返還、国後・択捉は継続協議ではあるが、事実上の「経済内国植民地」として、共同統治できないか模索しているという。方向性さえ定まれば、北方領土やロシアは日本の競争力強化の切り札になる。
自動車や精密機械産業を例に取れば、 内国北海道・北方領土や準日本経済圏・サハリンで部品等を製造し、ハバロフスク周辺で組み立て、モスクワ・欧州にシベリア鉄道で送れるし、シベリア鉄道が北海道にまで伸びれば、この流れが一体化する。ただ、莫大なコストがかかるし、それより先にコストパフォーマンスの高い日露経済協力の投資先があるので、後回しかなとは思う。ただ、サハリンと北海道を結ぶ、宗谷海峡トンネル、または、宗谷海峡大橋が安全保障上問題があるという意見はむしろ逆だと思う。宗谷海峡の日本領海に不沈空母・要塞を作る事になる。トンネルより橋の方がコストで有利なので、サハリンから日本の領海あたりまでは宗谷海峡大橋で良いと思うが、稚内北側の海域は水深があり、タンカーや大型船の通り道になるので、橋は作りたくないのでトンネルとする。ロシアのタンカーも水深の浅いサハリン側の海域を通れず、わざわざ大回りをして稚内付近の海域から宗谷海峡を通過している。ここに宗谷海峡大橋から宗谷海峡トンネルへ繋げる為の人口島を作ってしまうと、大半の船・潜水艦も、宗谷岬と日本領の人口島の間を通過しなければならなくなる。つまり、津軽海峡だけでなく、宗谷海峡の航行も日本が握る事になる。中国は激怒するだろうが、ロシアと共同でやるなら文句の言いようも無い。日本の領海に作れば、自衛隊なのか、海保なのか、道警管轄なのかわからないが、国境警備の人員を人口島に配置しなければならない。ロシア軍がトンネル伝いに攻めてくるとういう人もいるが、いつの時代の話だと言いたくなる。人口500万人の北海道を侵略する為に、人口60万人のサハリン経由で、どうやってバレずに軍隊を動員する事ができるのだろう。衛星画像で一発でわかるだろうし、奇襲など不可能だ。ましてや、トンネルなど水没させてしまえば使えなくなる。侵攻するなら、昔から言われていたように稚内〜天塩間の抜海海岸あたりから、水陸両用車とかホバークラフトで侵入して、士別とか名寄を抑えて陸上の拠点を作った方が良い。わざわざ、トンネルを通って死体の山を作るバカな軍隊がいるだろうか?どう考えても脅威なのはミサイル、特に核ミサイルだろう。個人的には、札幌の中心地に外国人を多く住まわせるべき(出島化)と考えるのは国防の為だ。要するに、外国人の人質(理想を言えば、より多国籍な方が良い。)を取る事になり、核ミサイル攻撃がしづらくなるからだ。この政策を取っているのはスイスだ。スイスは永世中立国で、国連の施設を積極的に誘致する事によって、世界中の外交官を事実上「人質」に取っている。スイスは外国人に対して閉鎖的でヨーロッパの嫌われ者だが、一方で人質・人の盾の効果で、核抑止ならぬ、「核攻撃に対する抑止力」を確保している。ただ、世の中上手くいかないもので、多国籍の人達が住まう場所はテロリストのターゲットになるので一長一短だ。
いずれにせよ、過去の感情論を抜きにすれば、日露平和条約を結んで領土問題を解決した方が、国防上においても現在の日本のプラスになる。現実世界はユートピアではない。「毒をもって毒を制す」のが基本の外交舞台において、安全保障上の脅威として、中国・北朝鮮とロシアを天秤にかければ、日本にとってどちらが危険かなんて明白だろう。毎日、尖閣に侵入され、北のミサイルに脅かされると感覚が麻痺するのだろうか。TPPを中国包囲網という人がいるが、日露平和条約の方がその何倍も効果的な中国包囲網に思えるのだが。こういう意識を含めて「戦後レジームからの脱却」を実現してもらいたいものだ。
2016年10月04日
ロシアからの提案の実現性は?
今、プーチン政権と安倍官邸で行われている経済分野協力相互提案の内容が一部公表されている。これを見ると北海道新幹線の倶知安先行開業なんて、ショボイ話だが、小さい事から?コツコツと進めるのが大事だと思う。
○日本からの提案
・内視鏡など日本式医療の導入、ロシア患者の受け入れ体制強化
→帯広の北斗病院の取り組み等が有名。
・日本式の最新機器を配備したモデル郵便局の整備
・植物工場の導入支援、極東地域の農地開発を進める支援組織の設置
→JFEエンジニアリング子会社が来年ロシアにノウハウ提供。サハリンでは冷害と塩害で畑作が厳しい為、エネルギーさえあれば、年中生産が可能な植物工場の需要が高い。
・中小企業のロシア進出支援
→北洋銀行・北海道銀行も積極的にバックアップ。
・ロシア向け観光プラン策定やビザ緩和
→道東+北方4島で世界的な観光地になる可能性。
○ロシアからの提案
・北海道とサハリン、大陸を結ぶ鉄道の建設
→北海道の路線維持だけでも大変なのに、こりゃまた、凄い大風呂敷。あと、侵略ルートにされるなんて意見もあるが、破壊できるので、トンネルや橋は侵略しにくい。道内はそれを考慮して、ダイナマイトで破壊できる陸橋を多く作っている。宗谷海峡は橋かトンネルか、併用か?サハリン側から40キロは橋、稚内近くの10キロはトンネルでやる東京アクアライン形式で、コストは比較的抑えられ、稚内付近の海上交通は確保できるかもしれない。で、日本の領海であるトンネルの入り口は、東京湾アクアラインの海ほたるのようにすれば良い。この人口島にホテルやショッピングモールを作れば、周囲を流氷に囲まれる世界でも類を見ないリゾートを作る事ができる。また、ショッピングモールでは、日本円とルーブルの為替差を生かしたショッピングも可能。で、建設費は宗谷海峡部の大橋区間・トンネル区間を合わせて、1・5兆円ぐらいと言われる。ロシアと日本の出資比率等はわからないが、日本〜ロシア及び欧州の海運の総コンテナ量の2割が、シベリア鉄道に置き換わると3000億円の収益がロシアに入ると言われるので、5年でペイできるという試算もある。それを原資に円借款で建設する形になるのだろうか?間宮海峡のトンネルの建設準備にも入っているので、あわよくば、そちらも円借款でという感じか?宗谷海峡大橋の部分はロシアの資産で、大橋の一部と人口島(海ほたるみたいな箇所)及び宗谷海峡トンネルは日本の資産?ロシア側は将来のシベリア鉄道のコンテナ収益とガスパイプラインの販売益が原資の円借款になるので、事実上、キャッシュ負担があるのは日本側のみという事業計画を組みそうな気がする。
・エネルギー・ブリッジの構築
→送電線やガスパイプラインをサハリン・北海道・本州・九州・韓国・北朝鮮に通し、またロシアに連結し、極東ロシアに環状エネルギーベルトを形成する野望。
・ハバロフスク空港改修
→ロシア極東の拠点大都市。
・医療機器や医薬品の技術移転
・北極圏・ヤマル半島のLNG基地建設への投資
以上、が相互提案の内容だ。
シベリア鉄道北海道延伸(字ヅラから見ても浮世離れしているなぁ。)をするなら、北極海航路の起点の一つになる苫小牧まで、1520MMのロシア軌間(三線軌条)で延伸すれば良い。どうせ、広軌の部類なので、この軌道を、メインが貨物になるだろうが、ミニ新幹線的に使えば良い。北極海航路の弱点・冬は氷で閉ざされるが、苫小牧に物流拠点を建設すれば、夏は北極海航路・冬はシベリア鉄道という使い分けができる。とりあえず、札幌から新千歳空港の地下を通過して苫小牧に達するシベリア鉄道直結区間を作り、最終的には長万部まで繋げて、北海道新幹線南回り(ミニ)新幹線として完成させる。北海道で実績を作っていけば、シベリア鉄道高速化の国際入札では、この新幹線をシベリア超特急として活用できる。
自分が生きている内に、札幌駅から、鉄路でロンドンにあるファミレスじゃない本物のヴィクトリア・ステーションにサンダル履きで気軽に行ってみたいものだが、特急スーパー樺太でユジノサハリンスクに行けるようになるだけでも楽しかろう。
○日本からの提案
・内視鏡など日本式医療の導入、ロシア患者の受け入れ体制強化
→帯広の北斗病院の取り組み等が有名。
・日本式の最新機器を配備したモデル郵便局の整備
・植物工場の導入支援、極東地域の農地開発を進める支援組織の設置
→JFEエンジニアリング子会社が来年ロシアにノウハウ提供。サハリンでは冷害と塩害で畑作が厳しい為、エネルギーさえあれば、年中生産が可能な植物工場の需要が高い。
・中小企業のロシア進出支援
→北洋銀行・北海道銀行も積極的にバックアップ。
・ロシア向け観光プラン策定やビザ緩和
→道東+北方4島で世界的な観光地になる可能性。
○ロシアからの提案
・北海道とサハリン、大陸を結ぶ鉄道の建設
→北海道の路線維持だけでも大変なのに、こりゃまた、凄い大風呂敷。あと、侵略ルートにされるなんて意見もあるが、破壊できるので、トンネルや橋は侵略しにくい。道内はそれを考慮して、ダイナマイトで破壊できる陸橋を多く作っている。宗谷海峡は橋かトンネルか、併用か?サハリン側から40キロは橋、稚内近くの10キロはトンネルでやる東京アクアライン形式で、コストは比較的抑えられ、稚内付近の海上交通は確保できるかもしれない。で、日本の領海であるトンネルの入り口は、東京湾アクアラインの海ほたるのようにすれば良い。この人口島にホテルやショッピングモールを作れば、周囲を流氷に囲まれる世界でも類を見ないリゾートを作る事ができる。また、ショッピングモールでは、日本円とルーブルの為替差を生かしたショッピングも可能。で、建設費は宗谷海峡部の大橋区間・トンネル区間を合わせて、1・5兆円ぐらいと言われる。ロシアと日本の出資比率等はわからないが、日本〜ロシア及び欧州の海運の総コンテナ量の2割が、シベリア鉄道に置き換わると3000億円の収益がロシアに入ると言われるので、5年でペイできるという試算もある。それを原資に円借款で建設する形になるのだろうか?間宮海峡のトンネルの建設準備にも入っているので、あわよくば、そちらも円借款でという感じか?宗谷海峡大橋の部分はロシアの資産で、大橋の一部と人口島(海ほたるみたいな箇所)及び宗谷海峡トンネルは日本の資産?ロシア側は将来のシベリア鉄道のコンテナ収益とガスパイプラインの販売益が原資の円借款になるので、事実上、キャッシュ負担があるのは日本側のみという事業計画を組みそうな気がする。
・エネルギー・ブリッジの構築
→送電線やガスパイプラインをサハリン・北海道・本州・九州・韓国・北朝鮮に通し、またロシアに連結し、極東ロシアに環状エネルギーベルトを形成する野望。
・ハバロフスク空港改修
→ロシア極東の拠点大都市。
・医療機器や医薬品の技術移転
・北極圏・ヤマル半島のLNG基地建設への投資
以上、が相互提案の内容だ。
シベリア鉄道北海道延伸(字ヅラから見ても浮世離れしているなぁ。)をするなら、北極海航路の起点の一つになる苫小牧まで、1520MMのロシア軌間(三線軌条)で延伸すれば良い。どうせ、広軌の部類なので、この軌道を、メインが貨物になるだろうが、ミニ新幹線的に使えば良い。北極海航路の弱点・冬は氷で閉ざされるが、苫小牧に物流拠点を建設すれば、夏は北極海航路・冬はシベリア鉄道という使い分けができる。とりあえず、札幌から新千歳空港の地下を通過して苫小牧に達するシベリア鉄道直結区間を作り、最終的には長万部まで繋げて、北海道新幹線南回り(ミニ)新幹線として完成させる。北海道で実績を作っていけば、シベリア鉄道高速化の国際入札では、この新幹線をシベリア超特急として活用できる。
自分が生きている内に、札幌駅から、鉄路でロンドンにあるファミレスじゃない本物のヴィクトリア・ステーションにサンダル履きで気軽に行ってみたいものだが、特急スーパー樺太でユジノサハリンスクに行けるようになるだけでも楽しかろう。

