2017年08月25日

新千歳空港のポテンシャルとは?

政府が新千歳空港の第3滑走路活用に動き出した。元々、新千歳空港を国際ハブ空港へという構想はあったが、北海道の人口や海外旅行利用者が少ない事もあり、なかなか上手く行かなかった。KLMのオランダ・スキポール空港便も結局は定着せず撤退となった。ただ、新千歳空港は日本の大半の地方空港との定期便を持ち、北米・欧州へのトランジットのポテンシャルが高いとされていた。そこに加え、この10年間で、アジアでの北海道ブームが起き、北海道へ就航するアジアの国際便が急激に増えた。日本だけでなく、アジア諸国の国際便も増え、国際ハブ空港化への地ならしが出来てきた段階で、今回の千歳飛行場の東側滑走路を使った新千歳空港第3滑走路化の動きが具体化した。

・韓国の仁川国際空港に取られた需要を取り返せ

韓国の政策担当者は実に優秀だと思う。東南アジア等から北米に向かう場合、大抵の便は韓国周辺を通るからだ。それに加えて、日本の各地方空港からの定期便を結び、北米・欧州へのトランジットがしやすい状況を使った。しかし、日本の地方空港から見ると、無駄な移動で仁川に行ってから飛び立つので、日本の航空政策としてはよろしく無い。そこで新千歳空港の滑走路3本体制によって、仁川国際空港から日本分の需要をお返し頂く事になりそうだ。羽田・成田、関空・伊丹、中部国際は三大都市圏自体の航空需要賄う事になり、余裕が無い福岡空港も差し引くと、仁川に取られた需要を取り返せるのは、新千歳、仙台、そして、南向けの那覇ぐらいだ。となると、現時点で需要が逼迫している上、第3滑走路をコストをかけずに(防衛面を犠牲にしているかもしれないが)設置できる新千歳が浮上する。北米・欧州航路、特に、北米の中部、東部は北海道を通るのが最短だ。また、その立地の良さに根ざした国際ハブ構想を後押しするのが、苫小牧IR構想なのだと思う。また、カジノがある場所に抵抗感がある人にとっては、北広島のボールパークが魅力と映るかもしれない。仁川にもカジノがオープンしたが、多様性で言えば、新千歳空港の方が勝るようになるかもしれない。仁川カジノには場外馬券売場があるが、高速道路で30分近く行けば門別競馬場という本物の競馬場がある。特に、東南アジア諸国の人達から見ると、冬場の雪自体も魅力的だ。北海道自体が目的地であっても、トランジットついでであっても、アジアでトップクラスのエンターテインメント地帯になる可能性も秘めている。

航路は実際の航路でなく、あくまで最短距離
posted by 瀕死の北海道経済への処方箋ブログ at 23:30| 新千歳空港関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年08月24日

新千歳空港第3滑走路案と苫小牧IR構想が連動している理由。

憶測と思考実験はブログの本懐という事で、いろいろ想像を膨らませていきたい。ただ、あまりにも、荒唐無稽でも面白みが無いのも確かだ。道新で報道された新千歳空港の第3滑走路案が出てきた背景を検証してみたい。ツイッターで少し触れたのだが、苫小牧IRの件と第3滑走路は大いに関係があると考えられる。IR法案を取り仕切る省庁は国土交通省であり、新千歳空港の管理も当然、国土交通省。しかも、国交省は今年前半の時点では、長谷川岳議員などを中心とした自民党議員による旧千歳空港の滑走路活用と、南千歳駅周辺でのLCCターミナル設置案には否定的、消極的な姿勢であった。2020年北海道7空港民営のスケジュールに影響が出る事と、もう一つの当事者省庁である防衛省が、ロシア機に対するスクランブル出動が遅れる事を懸念していたのも要因と言われた。この状況が一気に変わったのは7月30日の横浜市長と言われる。与党系の林文子氏が再選したが、横浜市が誘致するカジノが争点化する事を怖れ、市長が誘致姿勢を見せる事ができなかった。もともと、カジノ法案は、沖縄振興と大阪の橋下元市長の要望、また、お台場カジノ構想に端を発していた。しかし、沖縄、東京とも知事が変わり消極姿勢になった。そこで、菅官房長官のお膝元の横浜ベイエリアが大阪に次ぐ有力候補地として浮上していた。また、政府も第一弾のIR候補地は2〜3箇所だが、大阪と横浜のような都市型IRのみ優先し、苫小牧や長崎、和歌山のような地方型IRは第二弾に回すのではという観測が強まっていた。しかし、横浜市長選でのカジノ逆風で政府も横浜の成り行きを見守らざるを得なくなった。森友・加計のような学校がらみの忖度でさえ大逆風なのに、これがカジノ絡みで問題が発生するような事になると、今度こそ致命傷になる。そこで、地方型IRから比較的「無風な」候補地を安全牌として引き込む事になったと思われる。地方IRでは和歌山も有力と言われたが、大阪と和歌山になると地域的な偏りがある事と、横浜には菅官房長官のプレゼンスが脚光を浴びるように、和歌山は二階幹事長のプレゼンスが強すぎる為、忖度疑惑がぶり返す可能性がある。となると、北海道と長崎に絞られるが、政府肝いりの北海道7空港民営化や日欧EPAの埋め合わせも兼ねて北海道苫小牧に傾いているとの観測があった。今回の新千歳空港第3滑走路案はその証左と理解できる。IR構想は安倍政権GDP600兆円構想の要だ。全国10箇所、建設に各1兆円超の費用が投じられるとされ、雇用等の波及効果も同様に巨額になるとされる。あと4、5年で最低50兆円はGDPを積み上げなくてはならないとなると、モデルケースになる第一弾候補地は是が非でも成功させなければならない。地方型IRは都市型と違って、住宅地から引き離すことで風紀悪化の懸念を払拭しやすい。苫小牧の候補地を見るとその意図がわかると思う。その代わり、商業的な成功の面ではリスクを抱える。そこで、空港に近く地方型IRでありながら、ポテンシャルのある苫小牧を新千歳空港の増強でさらに、バックアップしようとしているのではないか?と考えられる。もちろん、相乗効果も期待でき、苫小牧IR候補地に鉄道が延伸する事で、JR千歳線の増強にも繋がる。

北海道7空港民営化に加えて、自衛隊の千歳飛行場東滑走路を活用した第3滑走路構想が浮上


✳︎航路は実際の航路でなく、あくまで最短距離
posted by 瀕死の北海道経済への処方箋ブログ at 21:29| 新千歳空港関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年01月03日

新千歳空港に欧米直行便の期待が高まるも、慢性的混雑に不安。

新千歳空港の混雑が慢性化している。国交省は新千歳空港の離発着を大幅に増やし、インバウンド集客の切り札としようとしている。北海道の空港一括民営化も、新千歳空港の負担を減らし、一方でアジアからの観光客の路線を利用し、道新の報道ではフィンランド航空等の具体名が上がっていたが、欧米便(北米便だけでなく、欧州便の大半がロシア上空を通るので北海道上空が玄関口になる。)と接続させる事で、国際ハブ化が現実味を帯びてきている。しかし、大雪による空港閉鎖や搭乗手続き遅延が問題になっている現在、そう簡単に行くのか疑念を持ってしまう。もちろん、中国人100人大暴れなど、もってのほかだが、混雑の慢性化を緩和しなければ、このような事態が毎回起きるし、北海道全体のイメージダウンになる。確かに、5年前まで駐車場の満車日が80日程度だったものが、この1、2年で満車日が200日を超え、来年度以降離発着回数が増えると、ほぼ毎日が満車状態になる可能性がある。列車を使えと言っても、荷物の多くなる飛行機旅行ではどうしても自家用車の利用が増えてしまう。もちろん、快速エアポート自体も空港利用客で溢れかえり、限界が来ている。

2017年3月
日中1時間32回→42回に発着数を増加

2018年
国内線ターミナル大規模改修完成

2020年目処
新千歳空港を含む北海道7空港一括民営化
国際線駐機場拡大
南側誘導路新設
快速エアポート輸送力3割増強

それ以降
滑走路延長
LCC専用ターミナル新設

というわけで、今年以降どうなる事か、本当に恐ろしい。政府はイケイケドンドンだが、悪いイメージがついてしまう危惧も持つべきだ。

民間では、千歳市内のホテル建設ラッシュ+空港閉鎖時の送迎サービスで、空港内で一晩明かすという最悪の事態は避ける工夫が出てきているが、行政も対策すべきだろう。札幌市は丘珠空港活用に本腰を入れようとしているが、住民対策は簡単では無いだろう。そうなると、北海道7空港の一括民営化前から、新千歳空港の負担分散をするしかない。旭川空港・帯広空港・釧路空港・女満別空港がポイントになるだろう。また、空港閉鎖された場合、どうしても移動したい場合、新幹線なら東京へ直行したり、仙台空港で乗り換える事もできる。倶知安が理想だが、新千歳空港から長万部駅へでも新幹線乗り継ぎができれば、空港閉鎖の負担が大幅に減る。トンネル区間の少ない長万部までなら、2023年あたりには部分開業が可能だろう。2030年札幌駅開業まで、あと13年。その半分の6、7年で部分開業するのは妥当だろう。距離的な前倒し開業では無く、塩漬けにするインフラを活用するだけなので、最大のネックである予算の問題もクリアできる。いずれにせよ、新千歳空港の混雑を放置してしまったら、将来に禍根を残すだろう。


✳︎北海道7空港民営化に加えて、自衛隊の千歳飛行場東滑走路を活用した第3滑走路構想が浮上


✳︎航路は実際の航路でなく、あくまで最短距離


posted by 瀕死の北海道経済への処方箋ブログ at 22:08| 新千歳空港関連 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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